草黄・草王(読み)くさのおう

精選版 日本国語大辞典 「草黄・草王」の意味・読み・例文・類語

くさ‐の‐おう ‥ワウ【草黄・草王】

〘名〙 ケシ科の二年草。各地の道端山野に生える。茎は高さ三〇~六〇センチメートルになり、長い白色の毛を生じる。葉は一~二回羽状に分裂し、ほぼひし形で裏面に細毛を密布する。初夏葉腋(ようえき)から花柄を出し、十字形黄色の四弁花を数個ずつ開く。果実は長さ三~四センチメートルの狭円柱形。葉を切るとアルカロイドを含む黄色の毒汁が出る。草が黄色の汁を出すのでこの名があるとも、草(瘡(くさ))の王ともいう。漢名、白屈菜。たむしぐさ。《季・夏》 〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報