茨掻(読み)ばらがき

精選版 日本国語大辞典 「茨掻」の意味・読み・例文・類語

ばら‐がき【茨掻】

〘名〙 (形動)
① ところきらわず引っ掻くこと。また、そのさまやそのあと。
※雑俳・川柳評万句合‐明和六(1769)満二「ふうじ目をばらがきにするきうな用」
② 乱暴なこと。むこうみずで荒っぽいこと。無神経でずうずうしいこと。また、そのさま。
※雑俳・柳多留‐六(1771)「ばらかきにして三みせんを二朱まけな」
③ (「茨垣」で、誰にでもひっかかるの意から) 性的に放埒なこと。また、そのさま。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉七「実にろんどんじゃア、女がそんなにばらがき〈ばらがきとは、茨垣の字にて、乱りがはしきといふ方言なり〉かネ」

いばら‐がき【茨掻】

〘名〙 イバラなどとげのある木で引っ掻かれること。また、そのきず。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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