デジタル大辞泉 「苛なし」の意味・読み・例文・類語 いら‐な・し【▽苛なし】 [形ク]1 心が苦しい。心苦しく不安だ。「悲しけくここに思ひ出―・けくそこに思ひ出」〈万・三九六九〉2 際だってはなはだしい。「候ふ人々も―・くなむ泣きあはれがりける」〈大和・一六八〉3 大げさだ。事々しい。「文挿に文はさみて、―・くふるまひて、この大臣に奉る」〈大鏡・時平〉4 強い。鋭い。「天の下の―・き軍士いくさなりとも打ち勝ちなむや」〈宇津保・藤原の君〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例