船井神社
ふないじんじや
[現在地名]八木町字船枝 才ノ上
船枝集落の南、室橋の文覚池の北に鎮座。祭神天児屋根命。旧郷社。
「延喜式」神名帳に載せる船井郡船井神社に比定される。近世には春日明神・鹿野森明神の称が一般的であった。
船井神社沿革記(船枝区有文書)によると、当社はもと現在地の約三〇〇メートル西北の大堰川河畔にある、瀛居の杜とよぶ塚に鎮座していたという。この塚は「丹波志桑船記」には八幡の古跡、方五間、高さ一間半と記され現状とほぼ一致する。付近には西屋敷という小字があり、森ノ上・森ノ下の称もある。慶雲二年(七〇五)大堰川に近くて危険なためか現在地に移されたといい、新鎮座地を鹿野森とよんだと伝える。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報