胡桃館(くるみだて)遺跡(読み)くるみだていせき

知恵蔵 の解説

胡桃館(くるみだて)遺跡

蝦夷(えみし)に対する米の支給記録板(約22cm四方)が出土していたことが2005年3月に確認された秋田県北秋田市の集落遺跡。11世紀半ばまで朝廷の支配地外とみられていた地域で見つかった9世紀末〜10世紀初めの遺品だ。「玉作麻呂」「米一升」などの記述は朝廷側の記述で、出羽国府の出先機関のものらしい。朝廷・蝦夷の共存を物語っているとの見方もある。

(天野幸弘 朝日新聞記者 / 今井邦彦 朝日新聞記者 / 2007年)

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