肥立(読み)ひだつ

精選版 日本国語大辞典 「肥立」の意味・読み・例文・類語

ひ‐だ・つ【肥立】

〘自タ四〙
① 日のたつにつれて成長する。
※遊楽習道風見(1423‐28頃)「やうやく稲葉になる比は、ひだつ時也」
病気が日のたつにつれてよくなる。また、お産をした人が日のたつにつれて回復する。
集義和書(1676頃)八「邪気さりて其跡虚したる時は、人参白朮等の霊薬なくてはひだちかたし」
※黴(1911)〈徳田秋声〉五四「思ふやうに肥立って来ない自分の体を不思議がったが」

ひ‐だち【肥立】

〘名〙 日のたつにつれて成長すること。また、病気や産後体調などが日をおって回復すること。
読本・浅間嶽面影草紙(1808)三「快きとて怠れば、肥立(ビダチ)もおそしといふことぞや」
越前竹人形(1963)〈水上勉〉二「喜助を生んでからはとくに産後のひだちがわるく」

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