肘塚町・肘塚村(読み)かいのつかちよう・かいのつかむら

日本歴史地名大系 「肘塚町・肘塚村」の解説

肘塚町・肘塚村
かいのつかちよう・かいのつかむら

[現在地名]奈良市肘塚町・南肘塚町

中辻なかつじ町の南に所在。「かいなづか」ともよぶ。この地域は古くは肘塚郷・甲斐塚かいのつか郷・貝塚かいのつか郷とよばれ、「奈良坊目拙解」に引く「元興寺懸板記録」中の建長五年(一二五三)の中三子屋敷寄進状に「甲斐塚郷」とあり、また「経覚私要鈔」宝徳三年(一四五一)三月一六日条に、経覚が元興がんごう寺の西を貝塚に出たことがみえる。「大乗院雑事記」寛正六年(一四六五)八月一〇日条に「京ハテ郷・中辻子郷・カヰノツカ郷此三个所ハ七郷也」とあり、同書文明一二年(一四八〇)六月一九日条の「七郷」(興福寺寺門郷)のうちの新薬師しんやくし郷に「諸公事免云々貝塚」とみえるので、興福寺寺務の支配下にあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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