聞齧(読み)ききかじる

精選版 日本国語大辞典 「聞齧」の意味・読み・例文・類語

きき‐かじ・る【聞齧】

〘他ラ五(四)〙
物事一部分や、うわべだけを聞いて知る。少し聞いてなんとなく知っている。多く、深く理解しないで、表面的な知識しか得ていない場合にいう。
※雑俳・柳多留‐初(1765)「草履取名残の裏と聞かじり」
※妻(1908‐09)〈田山花袋四四「此間鳥渡其話を聞かじッて、言って遣りますとね」
② 聞いて耳にとどめる。
咄本・譚嚢(1777)盗人「今の屁の音をききかじり、今のはなんだと小声にきく」

きき‐かじり【聞齧】

〘名〙 聞きかじること。また、聞きかじった事柄。なまぎき。
※門三味線(1895)〈斎藤緑雨〉三「儂(わたし)が所は小商人(こあきうど)の唯せわしないばかり、較(くら)べ物にはなりませぬと聞噛(キキカヂ)りを其儘」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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