聞悩(読み)ききなやむ

精選版 日本国語大辞典 「聞悩」の意味・読み・例文・類語

きき‐なや・む【聞悩】

〘自マ四〙
① 聞いて思いわずらう。聞いて心を悩ませる。
源氏(1001‐14頃)明石「思ふらむ心のほどややよいかにまだ見ぬ人のききかなやまむ」
② よく聞きとれなくて悩む。
夫木(1310頃)八「誰が里にききなやむらん郭公ほのめきわたる雲のをちかた〈藤原為家〉」

きこえ‐なやま・す【聞悩】

〘他サ四〙 (「いいなやます(言悩)」の謙譲語) 申しあげて、それで悩ませる。語ってお聞かせして、お苦しめ申しあげる。
※源氏(1001‐14頃)若菜上「思し寄らぬ姉宮たちをば、かけてもきこえなやまし給ふ人もなし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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