聖ウルリヒ#amp;アフラ教会(読み)せいウルリヒアンドアフラきょうかい

世界の観光地名がわかる事典 の解説

せいウルリヒアンドアフラきょうかい【聖ウルリヒ#amp;アフラ教会】

ドイツ南部、バイエルン州アウグスブルク(Augsburg)にある、同じ敷地内に同居しているカトリックプロテスタントの2つの教会。アウグスブルクの中央駅(Hauptbahnhof)から約2kmのマキシミリアン通りの南端にある。カトリックとプロテスタントの教会が隣接しているのは、他に例がない。通りの手前にある茶色の建物がプロテスタント(ルター派)の聖アフラ教会で、後ろの白い建物が旧教(カトリック)の聖ウルリヒ教会である。1474年から建設が始まった聖ウルリヒ教会の場所には、もともと後期ゴシック様式の建物があった。1555年に、神聖ローマ帝国によるドイツにおけるルター派(新教)の容認決議(アウグスブルクの宗教和議)が行われたことから、この和議を記念して聖アフラ教会がつくられた。聖ウルリヒ教会は聖アフラ教会よりも大きく、その内部も荘麗で、見事な祭壇や絵画などがある。なお、この和議で新教・旧教の和解がなったわけではない。17世紀半ばには、ボヘミアでのプロテスタントの反乱を引き金に、周辺諸国を巻き込んだ三十年戦争が勃発する。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

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