習焼神社(読み)ならやけじんじや

日本歴史地名大系 「習焼神社」の解説

習焼神社
ならやけじんじや

[現在地名]諏訪市湖南 南真志野

南真志野の中央、字野明沢のあけざわにあり、諏訪大社上社の摂社。野明のあけ(やけ)明神ともよばれ、野焼社、野炎などとも書かれる。嘉禎三年(一二三七)の奥書をもつ「祝詞段」に「マジノニ野明」とみえている。現祭神は、洲羽若彦命あるいは素盞嗚命。

諏方大明神画詞」の三月辰日の祭の条に、「大宮ノ前ヲヘテ北ノ鳥居ノ外、一妙いちめう山ノ鼻ヨリ、野火ヲ放テ野焼ノ社ニ至ル、御子村小笠懸アリ、行騰むかはきノ上ニ征矢ヲ付、射礼畢リテ馬上ニシテ三献、盃ヲ右ニ取テ左ニ落ス、鹿ノ折骨モテ肴トス」とあり、年内神事次第旧記の同日条には「野炎神田八反三立」とみえる。大祝職位事書によれば、建武二年(一三三五)及び応永四年(一三九七)の大祝の即位儀式の費用を負担する一四人の小社祝(村代神主むらしろこうぬし)の一人として、「野屋き神主 白米三升 二百文」とみえている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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