羽白C遺跡(読み)はじろCいせき

日本歴史地名大系 「羽白C遺跡」の解説

羽白C遺跡
はじろCいせき

[現在地名]飯舘村大倉 羽白

真野まの川流域、大倉おおくら盆地南東部に形成された河川浸食段丘上に立地する縄文時代早期から晩期の集落跡。昭和六二―六三年(一九八七―八八)に真野ダム建設に伴って行われた調査によって住居跡一四〇、土坑約四五〇基、埋甕、屋外柱穴、遺物包含層などが確認され、縄文時代の集落構造とその変遷が明らかにされた。遺物出土量も多く、祭具の石剣の製造過程が解明された点は注目され、石剣の未完成品の出土が目立つのに対し、製品の出土が少ないことから製品の交易流通が推測される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android