置炭(読み)おきずみ

精選版 日本国語大辞典 「置炭」の意味・読み・例文・類語

おき‐ずみ【置炭】

〘名〙
茶家で、炭を継ぎ足すこと。
※俳諧・犬子集(1633)六「置炭も皆ぜう殿のしはす哉〈重次〉」
② 小正月の炭占のこと。囲炉裏の灰にクルミの実などをならべ、焦げぐあいによってその年の月々の天気などを占う法。

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世界大百科事典(旧版)内の置炭の言及

【年占】より

…東北地方ではこの行事を家庭で行い,〈世中見(よなかみ)〉などと称するが,〈ヨナカ〉とは作柄のことである。炭占は置炭ともいい,燠火による占いで,信州では松足と称して飾松を焼いて行った。この他の方法としては,餅を小正月の夜に角膳の白米の上に載せて1晩置き,米の付きぐあいで早・中・晩稲の豊凶を判断する〈年見〉や,〈水斗(みずばかり)〉と称して正月14日の月影が曲物に差し込むのに応じて水を入れ,それを目盛に合わせて量を知り,これに基づいて灌漑の用意をしたり,若水の桶に穀粒を落として沈みぐあいにより作柄を見る〈水試(みずだめ)し〉という方法もあった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」