縫初(読み)ぬいぞめ

精選版 日本国語大辞典 「縫初」の意味・読み・例文・類語

ぬい‐ぞめ ぬひ‥【縫初】

〘名〙 女子新年に初めての裁縫をすること。《季・新年》
※和国百女(1695)「春のはじめのぬひぞめ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の縫初の言及

【裁縫】より

…【三徳 四水】
[民俗]
 裁縫をめぐる行事や俗信は多く伝えられている。正月には仕事始めの一つとして〈縫初(ぬいぞめ)〉や〈初針(はつばり)〉があるほか,2月と12月の〈こと八日〉には針供養が行われ,七夕には乞巧奠(きつこうでん)といって針糸や着物の雛形を吊して裁縫の上達を祈る風習があった。近年まで家族の衣服を整えるのは女の重要な仕事であり,裁縫の巧拙は嫁の評価に直接つながった。…

【仕事始め】より

…年初に行われる生業開始の儀礼。年間最初の労働がその年の生業全体に影響を及ぼすという考えに基づき,多分に予祝の意味をこめて行われる。田畑の仕事始めは鍬入れ,作始め,打ちぞめなどといわれ,正月2,4,11日などの早朝にその年の恵方(えほう)に当たる田畑へ出て数鍬うない,持って行った正月飾りや神酒,洗米などを供えてくるが,その際洗米やオソナエ(餅)の砕片を並べて烏呼びをし,どの洗米や砕片を食うかによって作占(さくうら)をする風もある。…

※「縫初」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」