綿抜(読み)わたぬき

精選版 日本国語大辞典 「綿抜」の意味・読み・例文・類語

わた‐ぬき【綿抜】

〘名〙
衣替えに、綿入れの綿を抜いて袷(あわせ)とすること。また、その袷。解明物(ときあけもの)引解(ひっとき)。《季・夏》 〔享和本新撰字鏡(898‐901頃)〕
草根集(1473頃)一二「流れ江の葦の穂白きわたぬきを寒き翅にかくる雁がね」
② 衣替えのこと。綿入れから袷に着かえることで、多く、陰暦四月一日に行なわれるところから、その日をさしてもいう。綿抜き朔日。《季・夏》
※梵燈庵主袖下集(1384か)「是も四月一日の衣かへの事也。天上人ねりぬきの衣をき給ふ也。しらかさねとも又はころもかへともわたぬきとも申なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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