(読み)くける

精選版 日本国語大辞典 「絎」の意味・読み・例文・類語

く・ける【絎】

〘他カ下一〙 く・く 〘他カ下二〙 和裁で、布端を始末するとき、表に縫い目が見えないように縫う。くけぬいをする。
散木奇歌集(1128頃)恋下「たまくらをくけてしくれば恐ろしみはやはひましねみつのかどより」
類聚雑要抄室町)四「各裁弘六寸余、弘三寸に折久計(クケ)て」
[補注]「くく(漏)」「くぐる(潜)」と同源で、表面から見えないようにする意だが、早くから、針目についていうようになった。

くけ【絎】

〘名〙 (動詞「くける(絎)」の連用形名詞化) くけること。縫い目が表に見えないように縫うこと。また、その縫い方や縫い目。
名語記(1275)五「物ぬふに、くけぬひのくけ、如何」

く・く【絎】

〘他カ下二〙 ⇒くける(絎)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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