細川 義昌(読み)ホソカワ ヨシマサ

20世紀日本人名事典 「細川 義昌」の解説

細川 義昌
ホソカワ ヨシマサ

明治・大正期の実業家,政治家 衆院議員(政友会);高知県水産組合頭取。



生年
嘉永2年11月(1849年)

没年
大正12(1923)年2月23日

出生地
土佐国吾川郡秋山村(高知県春野町)

旧姓(旧名)
島村

経歴
父の薫陶を受け長谷川流居合の免許皆伝、土佐藩校・致道館にも通った。戊辰戦争には高松征討に参加し、廃藩置県の際には藩兵として上京、御親兵砲兵軍曹として在京。帰県後、自由民権運動に参加、14年自由党に入り、秋山村長、吾川郡議、高知県議・副議長などを経て、41年衆院議員(政友会)に当選1回。20年の大同団結運動では保安条例による退去名令に応じず禁固刑を受け、22年憲法発布に際し特赦放免となった経歴を持つ。一方、高知県水産業組合頭取、土佐遠洋漁業社長、土陽新聞社社長、土佐慈善協会評議員など社会事業での活動も多く、特に、31年から13年間務めた水産組合頭取として、高知県の近代漁業確立に多大の功績を残した。また18年片岡健吉らと共に高知教会でキリスト教の洗礼を受け、母・梶、妻・千鶴子以下子息も一同キリスト教徒となり、高知教会および地元に設置された秋山講義所での布教活動にも尽力した。大正3年政治から完全に引退し、高知市内から秋山村に帰って自適生活を送る。細川家伝来の近世・近代資料約1万数千点が「細川家資料」として高知市立自由民権記念館で収蔵、展示されている。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android