紅茸山遺跡(読み)べにたけやまいせき

日本歴史地名大系 「紅茸山遺跡」の解説

紅茸山遺跡
べにたけやまいせき

[現在地名]高槻市紅茸町

檜尾ひお川右岸の標高約五〇メートルの丘陵上に所在した遺跡で、南東には平野が開ける。現在は全壊。昭和四五年(一九七〇)に発掘調査が行われた結果、弥生時代後期の集落をはじめ、古墳群や奈良時代の建物跡などが重複して検出された。弥生時代の集落については、一七基の竪穴住居と一棟の高床倉庫が発見された。竪穴は隅丸方形の一棟を中心に、八基ずつの二群に分れて分布するが、各群はそれぞれ二基一組の小群の時期的変遷を示すものとされた。住居跡のほかには、いっぽうの群域に五基の方形周溝墓と二基一組の土壙墓、ほかの群域から一基の土壙墓が検出されている。出土遺物土器のほかに、鉄鏃二点・一点と石斧片などわずかの石器のみである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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