紅水河(読み)こうすいが

日本大百科全書(ニッポニカ) 「紅水河」の意味・わかりやすい解説

紅水河
こうすいが / ホンショイホー

中国南部を流れる珠江(しゅこう/チューチヤン)水系本流西江(せいこう/シーチヤン)の上流部の名称。西江の二つの源流である南盤江(なんばんこう)と北盤江(ほくばんこう)の合流点から、広西(こうせい/カンシー)チワン族自治区で柳江(りゅうこう/リウチヤン)と合流するまでの流路をさす。以下、黔江(けんこう)、潯江(じんこう)と名を変え、梧州(ごしゅう/ウーチョウ)より下流を西江と称する。雲貴(うんき/ユンコイ)高原に続く石灰岩丘陵地域を流れ、沿岸で生産される木材の輸送路として利用される。また日中合弁による既成の大化ダム(40万キロワット)以外にも階段状ダムの建設が計画されている。

[青木千枝子・河野通博]

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世界大百科事典(旧版)内の紅水河の言及

【広西チワン族自治区】より

… 自治区の水系は南方と北東の小部分を除くと,ほとんど珠江水系の流域に属する。珠江水系の本流である西江の上流の南盤江,北盤江は貴州省から自治区へ流入し,紅水河と呼ばれ,石竜で柳江を合わせ,以後黔江(けんこう)と呼ばれ,桂平で鬱江を合わせた後は潯江と呼ばれ,梧州で桂江が合流した後は西江と呼ばれる。これらの支流のうち最も長いのは鬱江だが,桂江はその上流で長江(揚子江)水系の湘江との間を霊渠と呼ばれる秦代に建設された運河で結ばれている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」