米倉郷(読み)よなぐらごう

日本歴史地名大系 「米倉郷」の解説

米倉郷
よなぐらごう

匝瑳南条そうさなんじよう庄に属したとみられる。神奈川県立金沢文庫所蔵聖教の曇鸞註無量寿経論註聞書の識語に「建長八年丙辰三月十九日、酉時書了、於下総国匝(ママ)庄米倉郷書写之了」とみえ、建長八年(一二五六)の当郷における然阿良忠の講席の内容を弟子良聖が筆録している。応永三五年(一四二八)八月二一日の鍵杲附法状(西光寺文書)によると、「匝瑳米倉善導寺」の住持である範杲の遺弟鍵杲が、師から相承した小野流のうち三宝院流の法統を弟子の鏡照に伝授している。また文明五年(一四七三)九月二五日の印信(六蔵寺文書)には「米倉郷西徳(ママ)寺」(福岡郷見徳寺か)とあり、有舜が弟子宥実に金剛・胎蔵両部の秘奥を伝授している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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