第四胃変位(読み)だいよんいへんい(英語表記)abomasal displacements

改訂新版 世界大百科事典 「第四胃変位」の意味・わかりやすい解説

第四胃変位 (だいよんいへんい)
abomasal displacements

正常のウシでは正中あるいは右下腹部にある第四胃が左方または右膁(けん)(ひばら)部ないし右方で捻転することで,食欲不足,乳量の低下,ケトージスなどの症状を示す。反芻(はんすう)動物は四つの胃からなり,その第4番目の胃が単胃動物の胃と同様の働きをもっている。大量の泌乳をするウシではそのエネルギー要求を大量の穀物で充当するが,その場合,第一胃で生産される低級脂肪酸が増加し,結果として第四胃は弛緩をきたして変位することがある。通常は外科手術により整復固定される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android