竹林寺跡(読み)ちくりんじあと

日本歴史地名大系 「竹林寺跡」の解説

竹林寺跡
ちくりんじあと

[現在地名]山鹿市山鹿 南本町

菊池川右岸の緩斜面一帯に位置する。真如堂竹林寺と号した臨済宗寺院。創建は「国誌」には貞治二年(一三六三)二月、開山は麟岳とあるが、「臥雲日軒録」長享元年(一四八七)四月一七日条によると円爾弁円の高弟耕叟仙原の道場とあり、また「耕叟仙原伝」にも仙原が開山始祖と記され、鎌倉中期には創建されていたことを物語る。長享元年に菊池氏を介して諸山に列せられんことを望んでいるが(「臥雲日軒録」同年四月一七日条)、「蔭涼軒日録」文明一七年(一四八五)七月一八日条によると高瀬清源たかせせいげん(現玉名市)が諸山に列せられることを望んだ際に当寺が否定された例が引かれており、同年には望みはかなえられなかった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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