穴虫峠(読み)あなむしとうげ

日本歴史地名大系 「穴虫峠」の解説

穴虫峠
あなむしとうげ

二上にじよう山北麓の鞍部にあり、標高一〇〇メートル。かつては河内大和国境にあたり、現在は奈良県北葛城きたかつらぎ香芝かしば町との境。穴虫は凹地を表し、峠の東に同町穴虫の集落がある。「穴蒸」とも記す。現在は県道香芝―太子線が通り、南方を近鉄南大阪線が通る。古代より河内・大和を結ぶ要衝であった。「河内志」に「穴虫越葛下郡界飛鳥二十町」とあり、太子村・春日かすが村から大和への道、堺方面から飛鳥あすか(現羽曳野市)を経て大和、あるいは伊勢へと通ずる道などが通ったが、宝永六年(一七〇九)の河内国絵図には「穴虫越中大 当麻道」とみえる。


穴虫峠
あなむしとうげ

大和・河内国境、二上山北麓の峠。「大和志」に「穴蒸越石川郡界至狐井一里九町、狐井至高田一里六町経五位堂大谷」、「庁中漫録」に「穴蒸越細道筋和州郡山ヨリ河内国境迄ノ道法 但し河内国飛鳥村江出ル道筋」「穴蒸村之前ヨリ国境迄十七町山道上リ坂 国境ヨリ河内之内飛鳥村江廿五町廿間」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android