私知・私智(読み)しち

精選版 日本国語大辞典 「私知・私智」の意味・読み・例文・類語

し‐ち【私知・私智】

〘名〙
① 一個人知恵工夫
※都繁昌記(1837)劇場私智を逞ふし、言を知足の教に託し」
文明論概略(1875)〈福沢諭吉〉三「又第三に物の理を究めて之に応ずるの働を私智と名け、〈略〉故に私智或は之を工夫の小智と云ふも可なり」
② 一個人のせまい考え。また、個人のよこしまな知恵。
俳諧・けふの昔(1699)「俳諧は三尺童子にさせよと、芭蕉老人の申されしといふは、世の人の私知(シチ)をもちゆる事をにくめるならし」 〔韓非子‐飾邪〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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