神津島(村)(読み)こうづしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「神津島(村)」の意味・わかりやすい解説

神津島(村)
こうづしま

東京都大島支庁、伊豆諸島に属する神津島1島1村の村。南西岸の前浜と神津沢の下流集落があり、神津島港、村役場、郷土資料館がある。ゴウとよばれる年齢集団の内部の結合は強固で、漁業などの基盤をなす。東京竹芝から神津島港まで船(夜行便)で約12時間(高速ジェット船で約3時間40分)、東京調布から神津島空港(1992年開港)まで飛行機で45分。ヒラマサカツオなどの漁業、花卉(かき)園芸などの農業、観光が主産業で、島酒(しまざけ)(焼酎(しょうちゅう))、くさや(干物)が特産。カツオ釣り神事が残る(物忌奈命神社(ものいみなのみことじんじゃ))。磯(いそ)釣り、ダイビングなどのマリンスポーツに訪れる人が多い。天上山(てんじょうさん)、神津島灯台、海水浴場の多幸(たこう)湾、温泉保養センター(1991年完成)などが観光地。2000年(平成12)神津島近海地震が発生した。面積18.58平方キロメートル、人口1855(2020)。

沢田 清]


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