祖母嶽神社(読み)そぼだけじんじや

日本歴史地名大系 「祖母嶽神社」の解説

祖母嶽神社
そぼだけじんじや

[現在地名]高千穂町五ヶ所

津留つるにある。祭神は彦火火出見命・豊玉比売命ほか三神。旧郷社。寛文九年(一六六九)延岡藩主有馬康純が再建したと伝える。もとは祖母岳大明神・祖母岳外宮とよばれていたが、明治四年(一八七一)神原こうばる神社に改称され、同一六年現社名となる(筑紫日記・西海雑志・日向地誌)。社伝によると、神武天皇が東征のとき紀伊国沖で暴風にあい、祖母山の方に向かい神霊に除難を祈念したところ波が静まったという。祖母山山頂に祖母岳明神が祀られ、山麓しよ上野かみの・岩戸阿蘇原・岩戸折原、肥後長野、豊後健男霜凝日子たけおしもこりひこ(現大分県竹田市)・豊後奥岳おくだけ(現同県緒方町)・豊後大平おおひら(現同県宇目町)に下宮八社が祀られており、当社はその一つであったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報