磐船(読み)いわふね

日本大百科全書(ニッポニカ) 「磐船」の意味・わかりやすい解説

磐船
いわふね

大阪府北東部、交野市(かたのし)の天野川(あまのがわ)上流にある渓谷。船の形をした巨岩を神体とする磐船神社があり、岩場の洞穴くぐりはスリルがある。大坂城築城のとき、加藤清正はこの石を石垣にしようとしたが、動かせなかったという話が伝えられている。生駒(いこま)山地東側の生駒谷を南北に通じる磐船街道は、大坂、京都、奈良に近いという地理的な位置から、大和(やまと)、河内(かわち)の古代文化発祥地を結ぶ路であった。

安井 司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android