硫化ストロンチウム(読み)リュウカストロンチウム

化学辞典 第2版 「硫化ストロンチウム」の解説

硫化ストロンチウム
リュウカストロンチウム
strontium sulfide

SrS(119.69).炭酸ストロンチウムを赤熱して硫化水素を通じると,白色粉末として得られる.また,高温硫酸ストロンチウムを炭素で還元すると,無色の立方晶系結晶が得られる.純粋な結晶はりん光を発する.密度3.70 g cm-3(15 ℃).融点2000 ℃ 以上.空気中では水分と二酸化炭素を吸収して硫化水素を発生する.水に不溶だが,熱水には加水分解して硫化水素ストロンチウムと水酸化ストロンチウムとなって溶ける.

2SrS + 2H2O → Sr(HS)2 + Sr(OH)2

酸と反応して硫化水素を発生する.エタノールに可溶.皮革の脱毛剤,蛍光塗料,EL素子の発光材料などに用いられる.[CAS 1314-96-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android