石山観音(読み)いしやまかんのん

日本歴史地名大系 「石山観音」の解説

石山観音
いしやまかんのん

[現在地名]芸濃町楠原 石山

楠原くすはら西部の山中、旧楠原くすわら無里の地にある。現在楠原区有であるが、行事・法要などは浄蓮じようれん(天台真盛宗)がこれをつかさどっている。全山ほぼ一石よりなる岩山で、山頂の巨岩の磨崖に阿弥陀如来立像(高さ三・五二メートル)一躯を半肉彫に刻みつけ、また山麓巨石に地蔵菩薩立像(高さ三・二四メートル)を厚肉彫とする鎌倉末期のもの。ほかに嘉永元年(一八四八)の聖観音立像(高さ二・五二メートル)があり、いずれも県指定文化財。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報