矢不来村(読み)やふらいむら

日本歴史地名大系 「矢不来村」の解説

矢不来村
やふらいむら

[現在地名]上磯郡上磯町字矢不来・字館野だての

近世に存在した村。函館湾の西端近く、海岸に山が迫った地に位置し、矢不来川が流れる。南は茂辺地もへじ村。古くはカムイヤンケナイ、ヤンケナイといい、ヤギナイともいった。のちに矢不来の字を当てたようである(茂別村郷土誌)。下之国安東氏が初めて館を築いた地とする説もあり、ちなみに「享徳三年(中略)兄政季と家政と狄之島に押渡り、茂別矢不来ノ館に居住(「安倍姓下国氏系図」道立文書館蔵)とあり、「北海道史蹟名勝天然紀念物調査報告書」に「一説によれば安東氏が初め津軽より逃れ来たりし時此に住し後茂別に館を築きて移りたるなり」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android