真・実(読み)まことしい

精選版 日本国語大辞典 「真・実」の意味・読み・例文・類語

まこと‐し・い【真・実】

〘形口〙 まことし 〘形シク〙 (「まこと(真)」を形容詞化したもの)
[一] まことであるさま。
① 本当であるさま。本物であるさま。まともであるさま。
更級日記(1059頃)「それにも、例の癖は、まことしかべい事も思ひ申されず」
② 実直であるさま。まじめであるさま。
※枕(10C終)二〇〇「まことしうきよげなる人」
十六夜日記(1279‐82頃)「心づかひもまことしきさまにて」
正統、正式であるさま。本格的であるさま。
源氏(1001‐14頃)乙女琵琶〈略〉まことしう伝へたる人」
[二] 本当らしいさま。真実のように見えるさま。
※夜の寝覚(1045‐68頃)一「まことしくとりなし言はれん音聞の、なにばかりならぬ身の際にも、なほくるしく思ひ給ひて」
日葡辞書(1603‐04)「Macotoxij(マコトシイ)
まことし‐げ
〘形動〙
まことしげ‐さ
〘名〙
まことし‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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