相方城跡(読み)さがたじようあと

日本歴史地名大系 「相方城跡」の解説

相方城跡
さがたじようあと

[現在地名]新市町相方

相方山(加井山・城山とも。一九一メートル)にあり、相方・新市、中須なかず(現府中市)などを一望できる堅固な山城である。大永年中(一五二一―二八)には有地氏(亀寿山城主宮氏の一族)の家臣馬屋原監物が守城したが、天正年中(一五七三―九二)には有地氏の本拠となったという(福山志料)。有地氏系図(「閥閲録」所収有地右衛門家文書)は宮美作守元盛の次に「有地美作守高信始備後守」を載せ「改本名、以在名称号有地ニ罷成候、始属元就公」と記す。「備後古城記」は馬屋原監物を有地美作守元盛家臣とし、天正年中に有地あるじ(現福山市)より元盛が当城に移ったとするが、系図によれば高信の時から有地氏を名乗ったようであり、系図の末尾に「右私先祖有地美作守高信事、備後有地之城主也」ともみえるので、当城に本拠を移したのは高信ではなかったかと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android