白木浦(読み)しらきうら

日本歴史地名大系 「白木浦」の解説

白木浦
しらきうら

[現在地名]敦賀市白木

西にし浦一〇ヵ浦の一。敦賀半島の先端に位置し、北東はサビ峠で立石たていし浦に、西南は山を隔てて若狭国三方郡丹生にう(現美浜町)に接する。敦賀津まで海路七里。室町中期の年不詳五月九日付泰尭書状(西福寺文書)に「白木浜郷」とみえるが、これが当浦をさすか否かは不明。慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図には無高のためか村名をみない。正保郷帳には「田畠無之」として村名のみみえる。なお村名の初見は寛永一〇年(一六三三)の新役免除ニ付西浦八カ浦願書写(明光寺文書)であるが、集落の歴史は古い。単節斜縄文の縄文土器や浜禰IIB式(七世紀)・船岡式(八世紀)製塩土器が出土しており、あいの神の森には室町時代より江戸初期にかけての五輪塔・板碑・宝篋印塔などが数百基ある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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