白斑の原因になる化学物質

六訂版 家庭医学大全科 の解説

白斑の原因になる化学物質
(皮膚の病気)

 化学物質によって白斑が発生することはよく知られていますが、このような白斑では尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)区別をしにくい場合があります。職業的にフェノール化合物などの化学物質を扱う人に多くみられます。接触皮膚炎(せっしょくひふえん)(かぶれ)を起こしたのちに白斑になるものと、化学物質の色素細胞に対する毒性作用によるものとがあります。

 白斑を発生させる化学物質には、ハイドロキノン、メルカプトアミン、p­t­ブチルフェノール(PTBT)などのフェノール類クレゾール、塩化水銀アミドなどがあり、なかでもPTBTによる白斑はよく知られています。

 PTBTを含む物質には脱臭剤、複写紙、ホルムアルデヒド樹脂、殺虫剤、印刷インク、ワニスラッカーなどがあります。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報