癋見・圧面(読み)べしみ

精選版 日本国語大辞典 「癋見・圧面」の意味・読み・例文・類語

べし‐み【癋見・圧面】

〘名〙 圧口(へしぐち)をした面。能面の一つ。下あごに力を入れ、くちびるを強く結び、まゆをしかめた表情のもの。鬼神を表わす異形の面。大べしみ(天狗)と小べしみ(地獄の鬼)の区別があり、前者は「鞍馬天狗」「善界(ぜがい)」、後者は「鵜飼」「野守」などの後ジテに用いる。癋面(べしめん)
申楽談儀(1430)面の事「大へしみをば、他国よりはやまとへしみと云」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報