畳紙・帖紙(読み)たとうがみ

精選版 日本国語大辞典 「畳紙・帖紙」の意味・読み・例文・類語

たとう‐がみ たたう‥【畳紙・帖紙】

〘名〙 (「たたみがみ」の変化した語)
檀紙、鳥の子紙などの紙を折りたたんだもの。懐中して鼻紙また歌の詠草にも用いる。ふところがみ。懐紙。たとう。
※宇津保(970‐999頃)あて宮「御鏡、たたうがみ、歯黒(はぐろめ)よりはじめて一具(ひとぐ)
源氏(1001‐14頃)空蝉「さしはへたる御文にはあらで、たたうかみに、手習のやうにて、書きすさび給ふ」
② 厚い和紙に渋や漆を塗って折りめをつけたじょうぶな包み紙。和服・小ぎれ・女の結髪道具などを包むもの。たとう。
御伽草子・猿の草子(室町末)「やがて京、さかい町屋へあつらへける道具には、にない、長もち、〈略〉たたうがみ、ぬりおけ、貝おけ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android