田原御栗栖跡(読み)たわらみくるすあと

日本歴史地名大系 「田原御栗栖跡」の解説

田原御栗栖跡
たわらみくるすあと

[現在地名]宇治田原町大字南

郷之口ごうのくちより犬打いぬうち峠に向かう街道沿いの地とされ、御栗栖神社参道近くに「御栗栖園故址」という石碑が立つ。朝廷に栗を献上する御栗栖の一で、平安時代初期に源高明によって編纂された「西宮記」に「田原御栖みくるす長近代以国解著名簿下 給上卿作官府山背氏」とみえる。また「山槐記」永暦元年(一一六〇)一一月一五日条にも「早旦自田原供御所持来甘栗三十籠上十中廿以供御人彼沙汰人忠節所進也(中略)五節之時為恒例持来両貫之許」と記され、一一月の五節の折に献上する定めであったらしい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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