珪長岩質組織(読み)けいちょうがんしつそしき(英語表記)felsitic texture

岩石学辞典 「珪長岩質組織」の解説

珪長岩質組織

微細な石英長石結晶からなる緻密な石基の組織で斑晶を欠き,石英珪長岩などの潜晶質の石基のように見えるもので,顕微鏡による同定は一般に困難か不可能である.これは粘性のあるマグマの急冷か天然ガラスの脱玻璃化作用による結果である[Geikie : 1882, Teall : 1888].非顕晶質(aphanitic)と同じ意味に用いられるが,研究者によって明るい色の岩石に珪長岩質を使い,同様の組織でも暗い色の岩石には非顕晶質を使用する場合がある.また標本で非顕晶質のもののみを珪長岩質という場合がある.ドイツ語のFelsは岩石,felsiteはfeldsparからきている.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android