王亜南(読み)おうあなん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「王亜南」の意味・わかりやすい解説

王亜南
おうあなん / ワンヤーナン
(1901―1969)

中国の経済学者。湖北(こほく/フーペイ)省黄岡(こうこう)県の人。日本およびドイツに留学後、中山(ちゅうざん)大学、清華大学教授を歴任。1928年以来郭大力(かくだいりょく)(1904―76)と協力して『資本論』の全訳に取り組み、38年に完成した。建国後、厦門(アモイ)大学学長、全国人民代表大会代表(1~3期)、福建省政治協商会議副主席、中国科学院哲学社会科学部委員・常務委員を歴任した。『新建設』『経済研究』編集委員。共産党には57年に入党した。著作として『中国経済原論』(1946)、『中国官僚政治研究』(1948)、『中国地主経済封建制度論綱』(1954)、『中国半封建半植民地経済形態研究』(1957)などがある。

矢吹 晋]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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