玄武神社(読み)げんぶじんじや

日本歴史地名大系 「玄武神社」の解説

玄武神社
げんぶじんじや

[現在地名]北区紫野雲林院

祭神は惟喬親王(文徳天皇第一皇子)。玄武は青竜・白虎朱雀とともに四神の一で、四神相応の地といわれた平安京の北方守護神である。だが他の三神を各地に祀った形跡はない。旧村社。「京都府愛宕郡村志」に「大宮村雲林院内、玄武神社、祭神惟喬親王、村社社伝に惟喬親王の遺物なる剣を紀名虎の祭れるなりと云う」とある。元慶二年(八七八)星野市正源茂光が、惟喬親王が寵愛した紀名虎(親王の外祖父)所蔵の御剣を祀ったとする社伝もある。ちなみに星野茂光は大宮おおみや(現北区)の郷士で、若宮八幡宮(現同区)神職であったと伝える。また当社は別名惟喬社と称するので、別個の惟喬社をある時期に玄武社が合併したとも考えられるが、すべて推測の域を出ない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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