獣屋(読み)けだものや

精選版 日本国語大辞典 「獣屋」の意味・読み・例文・類語

けだもの‐や【獣屋】

〘名〙 江戸時代、猪、猿、鹿などの野獣の肉や皮を売っていた店。また、その人。江戸麹町平河町にあったものが特に有名。ももんじ屋。
※俳諧・眉斧日録(1752‐56)五「山姥とくさい中成る獣や」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の獣屋の言及

【ももんじ屋】より

…〈ももんじ〉は江戸時代にイノシシ,シカ,タヌキなどの野獣を総称した語で,そうした野獣・野鳥の肉を売り,あるいは食べさせた店を〈ももんじ屋〉といった。獣店(けものだな),獣屋(けだものや)ともいい,江戸には寛文(1661‐73)ころから麴町五丁目,のち同所に隣接する平河町にそうした店があり,イノシシ,シカはもとよりキツネ,ネコ,ヤマイヌ,カラス,トビなどまで売っていた。牛馬などの家畜は食用にすべきではないとする観念は強かったが,それらも当然売られていたと思われる。…

※「獣屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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