特殊救難隊(読み)とくしゅきゅうなんたい

知恵蔵mini 「特殊救難隊」の解説

特殊救難隊

海上保安庁が設置している1部隊の通称で、略称SRT(Special Rescue Team)、特救隊。日本周辺海域において発生した、特に高度な知識・技術を必要とする特殊海難に対応する。1974年11月、東京湾で発生したLPGタンカー貨物船との衝突・火災海難(第拾雄洋丸海難)を契機とし、76年に隊員5名体制で発足した。86年には、羽田空港内の羽田航空基地に隣接して「第三管区海上保安本部羽田特殊救難基地」(羽田特殊救難基地)が設置され、その所属隊員が特殊救難隊と呼ばれている。1隊当たり6名・6隊体制(計36名)で、全国の潜水士の中から特に体力・技能に優れた職員が選抜されており、1隊に1人、救急救命士有資格者を置いている。同隊は、2004年12月に発生したインドネシアスマトラ沖大地震及びインド洋津波の被害地に派遣されるなど、国際緊急援助隊としても活躍している。

(2014-7-30)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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