物果無(読み)ものはかなし

精選版 日本国語大辞典 「物果無」の意味・読み・例文・類語

もの‐はかな・し【物果無】

〘形ク〙 (「もの」は接頭語)
① 何となくはかない。どことなく頼りない感じである。考え方が何となく浅い
※宇津保(970‐999頃)楼上上「やむごとなく思ひきこえしかひなく、ものはかなくいふかひなけれ」
内容が空虚で頼りにならない。どことなくとりとめがない。
平中(965頃)三五「いとものはかなき空言を、〈略〉言へるなりけり」
③ ささやかで、大したこともない。
源氏(1001‐14頃)夕顔「見いれの、程なく、ものはかなきすまひを」
ものはかな‐げ
〘形動〙
ものはかな‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android