空言(読み)くうげん

精選版 日本国語大辞典 「空言」の意味・読み・例文・類語

くう‐げん【空言】

〘名〙
根拠のないうわさ。事実でないことを言うこと。また、そのことば。虚言。そらごと。
宗長手記(1522‐27)下「雑言空言、傍若無人の事のみ耳にみち候」 〔史記‐貨殖伝賛
② 口で言うだけで実行のともなわないこと。実施できそうもない言論
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一二「空言を以て教ふるは、実行を以て教ふるに若かず」 〔史記‐太史公自序

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デジタル大辞泉 「空言」の意味・読み・例文・類語

くう‐げん【空言】

根拠のないうわさ。そらごと。「空言に惑わされる」
実行の伴わない言葉
「―虚説の実際に施し難き事情を」〈織田訳・花柳春話
[類語]流言飛語流説風説取り沙汰風聞風評風声ふうせい風の便り評判世評下馬評巷説こうせつ浮説飛語流言虚説俗言前評判デマゴシップ口承噂話作り話虚聞虚伝都市伝説

むな‐ごと【空言/虚言】

《古くは「むなこと」》ほんとうでない言葉。うそ。そらごと。
浅茅原あさぢはら小野にしめ結ひ―をいかなりと言ひて君をし待たむ」〈・二四六六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「空言」の読み・字形・画数・意味

【空言】くうげん

実行力のない議論。〔史記、太史公自序〕子曰く、我之れを言に載せんと欲するも、之れを行事(かうじ)に見(しめ)すことの、深切名なるに如(し)かざるなり。

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