片倉 兼太郎(1代目)(読み)カタクラ カネタロウ

20世紀日本人名事典 「片倉 兼太郎(1代目)」の解説

片倉 兼太郎(1代目)
カタクラ カネタロウ

明治・大正期の製糸業者 片倉組初代組長



生年
嘉永2年11月29日(1850年)

没年
大正6(1917)年2月3日

出生地
信濃国諏訪郡三沢村(長野県岡谷市)

本名
片倉 宗兼

別名
号=如水

経歴
豪農の家に生まれる。明治6年10人取りの座繰製糸を始め、9年家督を継ぎ、11年垣外製糸所と製糸輸出販売のため深沢社を創設。さらに23年松本製糸所、27年川岸製糸所、三全社と称する富岡製糸所を凌賀する360釜の製糸所を設立し、28年には事業を統括する匿名会社・片倉組(のちの片倉製糸紡績 片倉工業)を設立、その組長となる。全国にわたって製糸工場を設立・買収し、釜数688を数え、製糸業界第1位と称される。また36年以降は北海道などで農林事業を開始し、41年から朝鮮各地で土地・林野を買収、殖産事業を進めた。39年片倉合名を設立して財閥形態をとった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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