片便(読み)かただより

精選版 日本国語大辞典 「片便」の意味・読み・例文・類語

かた‐だより【片便】

〘名〙
先方から持って来られた便りに対して、その返事を持ち帰る人がおらず、ことづけようのない手紙片便宜(かたびんぎ)
※為忠集(鎌倉中か)「かただよりなれば、この返しもせずなりぬ」
② こちらからは便りをするが、先方からは返事がこないこと。
山家集(12C後)中「やまがつの荒野(あらの)をしめて住みそむるかただよりなる恋もするかな」

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