熱重合(読み)ネツジュウゴウ

デジタル大辞泉 「熱重合」の意味・読み・例文・類語

ねつ‐じゅうごう〔‐ヂユウガフ〕【熱重合】

加熱のみによって起こる重合反応スチレンの重合にみられる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「熱重合」の解説

熱重合
ネツジュウゴウ
thermal polymerization

単量体をそのまま,あるいは溶媒中で開始剤を加えることなく加熱によって重合させる方法.開始機構についてはまだ定説はないが,重合速度が単量体濃度の2~3乗に比例すること,および成長反応が単量体ラジカルを中間体として進行していることから,以下の式のような2分子的な開始機構が考えられる.

エネルギー的には(1)のほうが有利である.しかし,スチレンの熱重合速度は,単量体濃度の3乗に比例するという実験結果が多い.これに対してP.D. Bartlettらは,スチレン2分子で電荷移動錯体を形成し,これともう1分子のスチレンとが衝突して,(3)に示すような反応が進行するとしている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android