澎湖列島(読み)ほうこれっとう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「澎湖列島」の意味・わかりやすい解説

澎湖列島
ほうこれっとう / ポンフーリエタオ

中国南東部、台湾海峡上に浮かぶ列島。台湾島の西50キロメートル、福建省との間に位置する。面積126平方キロメートル、人口8万9496(2000)。台湾の澎湖県に所属する大小64の島々からなり、21の島に住民が住む。1171年初めて中国の版図に入り、福建省泉州(せんしゅう)府晋江(しんこう)県に隷属した。日清(にっしん)戦争の結果、一時期日本の統治を受けた。澎湖島、白沙(はくさ)島、漁翁(ぎょおう)島の3島がおもな島で、澎湖島が中心をなし、3島の間に海上大橋が架けられている。地質は玄武岩と砂岩との互層からなり、地勢が平坦(へいたん)でサンゴ礁が多く、良港に恵まれている。気候は温暖だが風が強く、雨は夏に集中する。漁業が主産業で、農業はサツマイモラッカセイの生産が中心である。台湾との空路、海上交通がよく発達している。

[劉 進 慶]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android