滝の山廃寺(読み)たきのやまはいじ

日本歴史地名大系 「滝の山廃寺」の解説

滝の山廃寺
たきのやまはいじ

[現在地名]山形市長谷堂 滝の山

本沢もとさわ川右岸の標高二五〇―三〇〇メートルの山中にある。近世小滝こたき街道に沿う平安時代から中世にかけての寺院跡で、観音寺跡かんのんじあと塗門坂ぬりもんさかかねつきもりなどの地名が残り、往古栄えた寺院があったとの伝承がある。現在権現堂が建っている辺りに奥院があったといわれ、堂内には朽ちた大日如来坐像が安置されている。周辺には小型板碑四基分や五輪塔片が散乱する。また池跡や径三〇センチ余りの円柱根が出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android