湯朝 竹山人(読み)ユアサ チクサンジン

20世紀日本人名事典 「湯朝 竹山人」の解説

湯朝 竹山人
ユアサ チクサンジン

明治〜昭和期の俗謡研究家



生年
明治8年(1875年)

没年
昭和19(1944)年1月2日

出生地
兵庫県家島

本名
湯朝 観明

経歴
僧侶であった父の影響で詩歌に興味を持つ。上京後、福地桜痴書生などを経て、明治35年頃万朝報に入社。同社社長である黒岩涙香の家に下宿し、秘書役を務めながら同紙の宗教欄や新刊紹介欄を執筆した。37年同紙上に涙香の趣味であった俗謡の欄「俚謡正調」が設けられると、これに影響を受けて端唄や歌沢に興味を持つようになり、俗謡の研究を開始。のち同欄を担当した他、民謡調査のために各地を行脚した。涙香没後は同社を辞して研究に専心し、「新旧時代」「書物展望」などの書物・趣味雑誌を中心に論考随筆を発表した。「はやま小唄」の命名者としても知られる。著書に「洗杯の雫」「小唄漫考」「食通耳学問」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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